秘密暴露アプリ~恐怖の学級崩壊~
「信吾の秘密は弘江が書き込んでよ」


そう言うと弘江は「え?」と、眉を寄せてあたしを見た。


「あたしばっかり書き込んでたら、余計に怪しいじゃん」


「そうだけど……」


弘江はまだ躊躇している。


ポイントがもらえるのはありがたいけれど、完全な悪者に成り下がるのも嫌だった。


あたしはそんなキャラじゃない。


「ほら、早く」


あたしがせっつくと、ようやく弘江はスマホを取り出した。


「信吾の秘密ってなに?」


「盗撮」


ごく普通の口調でそう言うと、弘江の顔がサッと青ざめた。


「安心して、下着とかそういうのじゃないから」


「そっか、なんだ、びっくりした……」


あたしの言葉にホッと胸をなで下ろす弘江。
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