秘密暴露アプリ~恐怖の学級崩壊~
「ちょっと剛なにしてんの!」


文子と美花がしゃがみ込んで心配してくれる。


あたしは「大丈夫だよ」と言いながら立ち上がった。


剛は気まずそうな表情をしたまま、あたしから視線を逸らせた。


トップグループが揺らいでいるのはいい兆候だった。


これからサイトを使ってどんどん人間関係は崩れて行くだろう。


そうすれば、秘密事もどんどん増えて行くに決まっている。


そう思うと思わず舌なめずりしてしまった。


剛に肩を押されるくらい、どうってことはない。


「今は拓郎の心配をしようよ。敦子、お兄さんの車は?」


「今こっちに向かってくれてる。あと5分くらいで到着するってメールが来たよ」
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