秘密暴露アプリ~恐怖の学級崩壊~
月明かりでキラリキラリと光るそれがナイフであると気が付いた時、あたしは大きく息を飲んでいた。


なに、これ。


『やめろ……やめてくれ……』


良平が後ずさりをしてそう呟いている。


しかし拓郎はずんずん良平へ近づいていく。


周囲はコンクリートに囲まれているようで、場所がどこなのかよくわからない。


街灯もないようでほとんど暗がりだった。


『よくも俺をバカにしたな』


拓郎の声が聞こえてきて画面中央にナイフが見えた。


良平へ向けて突き付けている状態だ。


『あれは俺の意思じゃない! 俺はメールに書かれていた通りにやっただけだ!』


『なんだと! あんな写真何枚も撮りやがって、殺してやる……!』


叫んだ瞬間ナイフが画面上から消えて見えた。
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