秘密暴露アプリ~恐怖の学級崩壊~
あたしは視線を逸らす事も出来ずに画面を見つめていた。


ナイフの先が再び良平へ向けて振り下ろされる。


刃の先端が良平の頬をかすめ、血が滲んでくるのが見えた。


良平は立ち上がる事すらできずに、やられるがままになっている。


その時、画面がブレた。


一瞬見えた手すりに見覚えがある気がして「あ……」と、小さく口を開いた。


でも、まさかあそこであるハズがない。


あそこは常に施錠されているし、夜の今開いているワケがない。


そう思って見ても、1年生の時に見たあの景色に似ている気がしてきてしまう。


『やめてくれよぉ! 俺が悪かったからぁ!』


画面上の良平はついに泣き出してしまった。


顔をクシュクシュに歪めてその場で土下座をしている。
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