秘密暴露アプリ~恐怖の学級崩壊~
「ペナルティがあったせいで拓郎があんなことしたんだ」


そう言ったのは文子だった。


文子はさっきから息苦しそうに顔をゆがめている。


「あの掲示板で嘘をついたんだから仕方ないじゃん」


美花が文子へ向けて言う。


「だからって、あれほどのことする?」


文子が言いたいことは理解できる。


でも、ペナルティを行ったのはあたしたちじゃない。


誰が手を下したのかわからないけれど、サイト関係者だということは間違いないだろう。


「それはそうだけど、商品の中には1億もあったんだぞ? リスクが高いのは当たり前だ」


そう言ったのは剛だった。


商品1億のことが頭から離れない様子だ。
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