秘密暴露アプリ~恐怖の学級崩壊~
廊下を走る足音が後ろから聞こえてきて、振り向く暇もなく誰かが文子の鞄を奪って行ったのだ。


「え……?」


唖然として見つめる先には男子生徒が走って行く姿が見えていた。


「あれは和弘だね」


弘江が驚きながらもそう言った。


「あたしのカバン!」


ハッとしたように文子がそう言い、走って行く。


その後ろ姿を呆然としてみていたが、あたしは「そうだ! 書き込まなきゃ!」


と、呟いてスマホを取り出した。


《有木可奈からの暴露!


大山和弘はひったくり犯!》
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