秘密暴露アプリ~恐怖の学級崩壊~
美花に関しては姉妹をイジメているだけではなさそうだ。


文子の怯え方を見ているとわかる。


「電話に出ないと……」


文子が自分に言い聞かせるようにそう呟いて、電話を取った。


途端に聞こえて来る美花の罵声。


『ちょっといつまで待たせるつもり!』


「ご、ごめんなさい! 今から行きます!」


友達だったのに、文子はすでに敬語を使っている。


文子のクラスでの地位はもうすでに下がっているようだ。


『逃げても無駄だからね』


釘を刺すような美花の言葉が聞こえてきて、電話は切れた。


「この脅迫もネタにすればいいじゃん」


あたしがそう言うと、文子はこちらをひと睨みして約束の場所へと駆けだしたのだった。
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