秘密暴露アプリ~恐怖の学級崩壊~
「あれってお前のクラスの奴だろ」


不意に隣からそう声をかけられて、あたしはビクリと体を震わせた。


見るとB組の男子生徒が青ざめた顔であたしを見ていた。


あたしは声には出さずに頷く。


顔は見えなかったけれど、さっきの動画を思い出すとあれは高宏で間違いないだろう。


あの動画が本物だとすれば、だけど……。


しばらくして救急車が到着すると、ようやく学校内は落ち着き始めていた。


昼休み中の思わぬ事件に騒然とした雰囲気がとどまっている。


「あれってさ、メールに書いてあったことを破ろうとしたからかな?」


教室へ戻った時、直美がそう言って来た。


「え?」


「ほら、《メールが送られて来た者以外に他言しないでね》って」


直美はメールの文面を読み上げた。
< 23 / 326 >

この作品をシェア

pagetop