秘密暴露アプリ~恐怖の学級崩壊~
「俺はスマホの小さな画面で見るのが嫌だから、こっちで見てるんだ」


ブックマークから《秘密暴露サイト》を表示させてそう言った。


「どうしたの裕? なんか、裕じゃないみたい」


弘江が心配そうな顔でそう言った。


「何言ってるんだよ。俺は俺だ。むしろ、今の俺の方が本物」


裕はニタニタと黄色い歯をのぞかせている。


それを見ているだけで気分が悪くなってゆく。


「君たちはどうしてもっと沢山暴露しないんだ? 剛たちの噂をほとんど書いてないだろ」


サイトを確認しながら裕はそう言った。


「まずはクラスカーストを壊してからだよ。晃彦は死んだし、文子もグループからのけ者になりつつある。もう少し、待って」


「そういう駆け引きしてる間に、他の生徒たちに追い越されるんだ」


裕が画面から視線を外し、あたしを見てそう言った。


「どういう事?」


弘江が聞く。
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