秘密暴露アプリ~恐怖の学級崩壊~
クローゼットの中にはハンガーにかけられていない衣類が散乱している状態なのだ。


それを見てため息を吐き出した。


裕は盗聴に魅入られてしまい、普段の生活すらままならないようだ。


「クローゼットの中にはなさそうだからいいよ」


あたしはそう言って直美をこちらへ呼んだ。


「盗聴ってパソコンで聞く事ができるの?」


「さぁね。でも、あたしはスマホで録音したりしてるから、きっとできる」


そう返事をしてパソコンの中を調べ始めた。


パソコンやスマホが1台あればなんでもできてしまう、便利な世の中になったものだ。


「あ、これかも」


パソコンの『最近使ったファイル』の中に無題のものを見つけてあたしはカーソルを合わせた。
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