秘密暴露アプリ~恐怖の学級崩壊~
血まみれ
裕のパソコンから半分ほどデータを盗んだ頃、弘江からラインが届いた。


内容は確認せず、パソコンを元の画面に戻して窓から外へと出た。


それとほぼ同時に裕が部屋のドアを開ける音が聞こえて来た。


ホッと胸をなで下ろし、直美と目を見交わせる。


直美は青い顔をしていて少し震えているようだ。


そのまま生け垣を超えるとようやく深呼吸した。


成功だ。


「どうだった?」


裏に回り込んできた弘江が、真っ先にそう訊ねて来た。


「成功だよ。半分ほどしかデータは取れなかったけど、結構な量になる」


そう言ってあたしはCDカードを弘江に見せた。


「やったね」


「これでもう裕の用事はない。行こう」


あたしはそう言い、歩き出したのだった。
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