秘密暴露アプリ~恐怖の学級崩壊~
☆☆☆

克也の言う通り高宏の家はわかりにくい場所にあった。


細い路地をクネクネと曲がり、同じような家々が立ならぶ一角だ。


あたしたちだけで来ていたらきっと迷子になっていただろう。


「ここが高宏の家だ」


そう言って立ち止まった先には青色の屋根のこじんまりとした家が建っていた。


建売住宅のようで、同じような外観の家が数件並んでいる。


あたしは克也にお礼を言い、玄関をのチャイムを押した。


中から呼び鈴の音が聞こえて来る。


しかし人の気配はなく、玄関へ出て来るような足音も聞こえてこない。


高宏はもう美花の家に行ってしまっているのだろう。


「美花の家を探さなきゃ……」


「美花の家なら2件隣だ」
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