秘密暴露アプリ~恐怖の学級崩壊~
あたしたちの輪からはぐれてしまわないように、頑張っていただけだと思う。


だけど、その考えは言わなかった。


「以外とやることせこいんだよね、あの子」


あたしは残りのかき氷をつつきながらそう言った。


「そうなんだ……?」


「うん。陰口とはしょっちゅう言ってるけど、聞いたことない?」


そう聞くと、弘江は左右に首を振った。


もちろん、これも嘘だ。


「そっか。じゃああたしにだけ聞かせて来るのかなぁ」


もったい付けたようにそう言い、弘江の反応を待つ。


弘江は意味なく店内を見回して落ち着かない様子だ。


自分の陰口を言われているのかもしれないのだから、不安になっても当然だった。
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