秘密暴露アプリ～恐怖の学級崩壊～

「直美はどんなことを言ってるの？」


考えたあげく、弘江はそう聞いて来た。


あたしは内心ニヤリと笑う。


「弘江はあたしの金魚のフンだって。そんなことないのにねぇ？」


弘江が下唇を噛むのが見えた。


弘江からすれば直美はあたしたちの中で最下位だったはずだ。


その直美からそんなことを言われていたと知ると、悔しいに決まっている。


「あたしが金魚のフン……？」


「もちろん、あたしは違うって言ったよ？　でもさぁ、結構調子いいよねあの子。普段は大人しいフリしてるけど今日だってあんな大きな事故を引き起こして、戻っても来なかったよね」


直美が現場へ戻って来なかったのは事故に気が付いていなかったからに違いない。


事故の音は聞こえていたかもしれないが、直美はあの時走って逃げていたのだ。