秘密暴露アプリ~恐怖の学級崩壊~
何の音かまでは察しなかっただろう。


「そうだよね。直美ってそういうヤツだよね」


弘江がコーヒーを飲みほしてそう言った。


すっかり直美に対して嫌悪を抱いている様子だ。


ずっと一緒にいたって所詮はこの程度だ。


「でもさ、あたしたちなら直美の秘密を沢山知ってるから、良かったよね」


あたしはそう言ってメニュー表を開いた。


すでにひと仕事終えた気分だ。


「え……?」


「いざって時には使えるって意味だよ」


あたしはそう言って弘江をチラリと見た。


弘江は何か考えているような素振りを見せている。
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