エテレイン
足早にアリーナを去る。



舞台裏を通って、さっきのリハーサル室まで戻る。



『なんなの!?
あんな勝手なこと言って!
ふざけんな!!』



誰もいない防音室をいいことに、私は大声を出した。



少しだけ、スッキリした。



少しすると、3人が部屋に入ってきた。



「どうだったよ?俺らのライブは。」



『最悪、最低だった。』



キッと睨めば、八木が馬鹿にしたように鼻で笑った。



『アンタ達、何がしたいの?
私がいなくたって、しっかり成り立ってるじゃない。曲だって詩だって。
理由(ワケ)を話して。』



「はぁ、確かに。
理由も話さず強制に、っていうのは可愛そうだよ。
話そうよ、いいでしょ?翔希。」



溝江が私の頭にポンっと手を置いた。



「まぁ・・・そうだな。」



渋々、と言った感じに森は椅子に腰掛けた。



「こっちに座れ」と顎で示された椅子に大人しく腰をおろす。
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