エテレイン
「ん?」



『挫けそうになったらまた手、差し伸ばしてくれる?
隣にいてくれる??』



「隣に俺がいることを板橋が許してくれるなら。」



『あのね私、森が好き。
これからもずっと私の隣にいて欲しい。』



あぁついに言ってしまった。



隣を見れなくて膝の上に乗せたココアに視線は落とす。




「俺は・・・」



森の声に心臓の音もっと激しく鳴った。



「俺もずっと板橋が好きだった。
お前に作曲を頼む前からずっと。」



『え?』



予想していた答えとは真逆の回答が返ってきた。
驚いた私は、思わず視線を上げてしまった。



「え、じゃねぇよ。」



『ごめん、聞き間違えたみたい。
もう1回言って。』



そうだ、聞き間違えだ。
森が私の事好きなわけがない。



「お前がもう1回言ってくれんなら、俺も言う。」



数秒黙って考え込んで、それからココアを一気飲みする。
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