No title
「文月みたいに明るいのは、私も羨ましいけどね。
私もうまく話せないし。」
私がそうぼやくと文月が
「んー、弥生はさー。
美人なんだから、私みたいに
わー!って話すんじゃなくて
今みたいに静かな方が似合ってていいと思う!」
美人、ねぇ。
そんなことはないと思うけど。
「文月は可愛い系だもんねー。
香坂さんは爽やか系イケメンって感じ。」
ガタガタッーーー
「いって!」
突然大きな音がした方を見ると
香坂さんがテーブルに足をぶつけていた。
「だ、大丈夫ですか!?」
思わず駆け寄ったけど大したことないみたい。
「は、はい!大丈夫ですっ!!」
顔を真っ赤にした香坂さんから
慌てた返事が返ってきたけど
本当になの?
「弥生…ちょーっとこっちにおいで?」
不意に文月に呼ばれて、部屋の外へ。