ずっと貴方を想っています。

部活動と仲間と私



放課後。




私の部活に、アランを連れていった。




3つの部活を兼部している私が彼に見せられるのは2つ。




1つはボランティア部だから、ちょうど活動のない今は教えられないし。




今日連れていったのは、弓道部。




伝統と作法、礼儀を重んじるこの部活はアランに日本を感じてもらうにはちょうどいい。




アランには外で待ってもらい、私は直ぐに弓道着に着替えた。




『わぁ、すごくかっこよくてキュートだね、杏奈!』




『ありがと』




白と黒のコントラストがかっこいいやら、べた褒めしてくるアランと一緒に道場へむかい、一礼して道場に入る。




「失礼します!」




「「「失礼します!」」」




この挨拶が、私の学校の弓道部の伝統。




誰かが失礼しますと入ってくると、顧問の先生を含めた全員が同じように返す。




神棚へ向かって正座し、拝礼を終えると先生が話しかけてきた。




「杏奈、アレがお前の?」




「そうです、アランといいます」




3人いる顧問のうち、副顧問のこの先生は英語科担当。




何度も留学をしていた人だから、気さくにアランに話しかけていた。




その間、私は練習に打ち込めるし楽というか。




アランが見ていると思うと気合いも入る。




周囲の緊張感も変わるしね。

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