だから何ですか?Ⅱ【Memory】



そんな反応を堪能しつつ、至近距離に顔を寄せると、



「なぁ・・・して欲しいって強請ってみろよ」


「っ・・・なっ」


「言ったらもどかしさから解放させてやるのに」



残念だなぁ。と、目を細め口元の弧をゆるりと強める。


そんな俺に反抗したいのと屈したいのが半々か・・・いや、屈するが優勢だろう。


スイッチを少しでも刺激してやれば案外快楽に弱い亜豆。


どうする?と、最後通告の様な問いかけの視線で見つめ、誘う様に舌で唇を軽く舐めてやれば、



「っ・・・して・・・ほしい・・です」


「・・・良く出来ました」


「っ・・・!?」



えっ!?と、肩透かしを食らった様に広がった亜豆の表情。


それにクスリと小さく音を響かせ身を引いた。


良く出来ました。と言葉を弾いた直後にパッと手を引き体を引き、ニッコリ笑って見せた今の現状。


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