うそつき 2
みんなと、そんな風に話せたらいいのに…。



そうしたら、さっきのイケメンさんの気持ちも、悪いけれどちゃんとお断りできたはずなのに。



ほんとにもう、自分のことが嫌いになっちゃいそう。





私はなんだかそのあと調子が悪くなってしまって、部活が終わるまでずっとフェンスにもたれて小さくなって座っていた。



男の子としっかり一対一で話すことなんてないから、疲れちゃったんだとおもう。



私はそのあと秋帆ちゃんとお家に帰ってソファに寝ていた。




「果乃ちゃん、大丈夫?」



「…ん」



やよいちゃんが心配して手を握ってくれる。



翔くんと秋帆ちゃんは昨日までと同じようにご飯を作ってくれてる。



ユキちゃんは葵衣くんを相手していて。



みんながこんなに忙しそうにしているのに、私は何もしてないや。



何か、しなきゃ。




ゆっくり、起き上がって、目をこする。
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