うそつき 2
やよいちゃんは静かに私の頭を撫でてくれた。



すると、頭の上から男の子の声が降ってきた。




「城ヶ崎さん、調子悪い?」



「…いや、大丈夫…です」




あのイケメンさんだ。



言っちゃ悪いけど、声が好きじゃない。




「本当に?調子悪いんじゃない?



保健室、行く?」




イケメンさんは私の目線の高さまでしゃがんできて、私は怖くなって声が出せなくなる。




「果乃ちゃんは今、だ〜いすきな彼氏のことで拗ねてるだけなの〜。



あんたには、どうしようもできないことなの〜」




やよいちゃんは私の代わりにそういうと、イケメンさんにしっし、とジェスチャーした。




「なーんだ。本当に調子悪いのかと思っちゃった。



彼氏さんの相談ならいくらでも受け付けるよ?もちろん僕に乗り換えてもらっても…」




「そんなこと絶対させない」




突然現れた中性的な声。
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