うそつき 2
前も、今回も、唯兎くんにひどいことばっかりして…。



こんなこと、したかったわけじゃないのに。



もう、わかんないよ。



自分がどうしたいのかも。



唯兎くんの、気持ちも…。




唯兎くんが悪いところもあるって思ってるけど…。




私、唯兎くんにひどいことばっかり言って、あんなに辛い顔させて。




唯兎くんは、ごめんって言ってくれたのに…。




私はいつまでこんなことを引きずってるんだよ…。




謝ってくれたじゃん…。それで、終わりでよかったじゃん。




なんで、私こんなひどい子になっちゃったんだろ…。




ほんとに、なに、してるんだろ…。





私はベンチに座ると、すぐに眠気が襲って来て寝てしまった。




「果乃、果乃」




「ん…」




「こんなところで寝ちゃダメでしょ。帰るよ」




女の子の声だ。




私が大好きな声。




かっこよくて、よく通る綺麗な声。
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