うそつき 2
拗ねたようにそういうと唯兎くんはあははと笑ってキッチンに行ってしまった。



むぅ、なんであんなにイジワルになっちゃったんだろ。



前はもっと、かわいくて、純粋だったのに。



今の唯兎くんのほうが、好きだけど…。




それでもやっぱり半日離れただけで既に重症。



今までは一日中、家にいたから唯兎くんの帰りを待つだけだったけど…。



今日からは私の予定も変わってくる。



そうなると、一緒にいられる時間はもっと減っちゃうよね。



寂しい…。



さっき、もういい、って言ったばっかりなのに、もう唯兎くんが足りない。



私はパタパタとキッチンに走って行って唯兎くんに後ろから抱きつく。




「わっ、どしたの。暇?」



「…寂しい」




そういうと、唯兎くんの体温が少し上がった。




「もう、仕方ないなぁ」




唯兎くんはそういうと私のおでこにキスをする。
< 16 / 155 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop