うそつき 2
「あ、友希」


「何。今忙しいんだけど」




ルンルンでユキちゃんの隣を歩いていると、ユキちゃんに声を掛ける大きな男の子。



思わず私は、ユキちゃんの後ろに隠れた。



ユキちゃん、そっけない…。



てか、この子誰だろう…。




「あー、友希の名前、3組にあったぞ」


「ふーん、葵衣は?」


「俺も3組」




あおい、と呼ばれた男の子はユキちゃんと親しいらしい。



「ゆ、ユキちゃん、お友達…?」



「あーうん、幼なじみ?ってやつ。



秋野葵衣」



「友希、この子誰」



「城ヶ崎果乃ちゃん。お友達。


男の子苦手だから近づかないでね」




ユキちゃんは葵衣くんにそういうと、少し睨んだ。




「へいへい。わざわざそんなちんちくりんには近づこうとは思わねぇけど…」



ち、ちんちくりん…。



「ユキちゃん、この子やだ。怖い」




涙目でそういうとユキちゃんはわたわたと慌て出す。
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