うそつき 2
なんか、よくわかんないや。




「いや、私こんな甘えたに育ててませんよ」



「あれれ?仲良しだからそうかと思ったのに」



「こんな風に育てたのは男子コートにいるやつですねー、ほら、最近入った男子の方のうさぎさん」



「ああ、唯兎くんか。あれ?お知り合い?」



「この子、唯兎の彼女ですからね〜」



「えっ、そうなの?」




優花先輩は唯兎くんの方をちらっと見ると、へぇーっと頷く。




「まぁ、あの子、かわいい子好きそうだもんね。果乃ちゃんちっちゃいしね。わかる。とっても」



優花先輩は秋帆ちゃんにくっついたままの私の頭を撫でる。



少し、怖くて目を閉じたけど、なでなでしてくれただけだった。



警戒して損した。




「果乃ちゃん。なんかあったらすぐ私に言うんだよー?



唯兎くんになにかされたーとか、唯兎くんが構ってくれないーとか」



にこにこと笑う先輩の笑顔は黒い。
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