うそつき 2
それでも、過保護な優花先輩の命令で今日の部活は見学しときなさい、と言われまして、ボトルを片手にフェンスにもたれて休憩中です。



しれっと唯兎くんを見てます。



唯兎くんのペアの子は福島くんと言うらしい。



というか、唯兎くんが福島くんと読んでおられますので。



2人ともなかなか強いらしくてね?



テニス部で先輩ペアに次いで2番目に強いらしい。



むぅ。早く体力戻そ…。



唯兎くんに勝ちたいもん。



フェンスにもたれたまま唯兎くんを見ていると、唯兎くんが私の視線に気づいたらしく、苦笑いをした。



あ、あの顔も可愛い。



唯兎くんは私に向かってひらひらと手を振る。



そして私に向けてピースをして視線を元に戻した。



…眠いくせに頑張っちゃって。



私がフラフラしてたの気づいてたんだろうな、多分。



だから、心配かけないように、頑張ってるんだろうね。
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