カラフル
不思議な感覚。
昨日まで何も知らなかった人と今1番話したいなんて。
胸が苦しくなる。
「凪ちゃん!」
「はぁーい……。」
まぁ最も今はそんな乙女チックな雰囲気に浸っている暇など無いのだが。
「あ、ペンキのリスト何処〜?今行くけど。」
「此処っ!」
「はいはーい。」
凪は遊んでいたクラスメイトからリストを受け取り、リストを見ながら教室から出ていった。
「つか今凪っち1人で行った?」
「え!あれ女の子1人で持てる量じゃないよ?」
そんな会話を横で聞きながら拓海は筆を置き、立ち上がった。
少し立ちくらみがする。
「おいおい、小室のとこに?」
賢がにたつきながら拓海の肩に手を置く。
「……っせえよ。」
拓海は賢を軽く睨んでから凪の後を追った。
「きゃー。紳士っ!」
教室内が一気に騒がしくなっていた。