カラフル
「……分かりました。」
「いやぁ、悪いね!じゃあ早く買ってこいよ。あ、凪の分忘れんなよな。」
拓海は今さっきの笑顔を消し、無表情で保健室のドアを指差す。
「え!今!?ていうか小室ちゃんの分も!?」
「たりめーだろ。俺だけ食べてるとか端から見たら俺、凄ぇ嫌な奴じゃん。ざけんな。」
この状況、既にお前嫌な奴だろ、と突っ込みたがったが倍にして何かが返ってきそうな気がしたので賢は保健室を泣きながら出ていった。
他のクラスメイト達も次々出ていく。
そしてまた拓海と2人になる。
「あ、私ももう行くね?」
凪は空気に耐えられず椅子から立ち上がった。
今さっき好きだと気付いたばかりで、その人と保健室で2人きりとか心臓に悪すぎる。
「……あ、あぁ、うん。」
落ち着け、私。
昨日は普通だったじゃん。
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