カラフル



女子の好奇心、てやつ?

恥ずかしい。


「何も無いよ?拓海くんだと何かあるの?」

「ピュアだなぁ!」

「えぇ!?」

「いつの間にか名前で呼び合ってるし、付き合ってる?」

「無いよー。私、失恋したばっかだし、拓海くん、私の事好きじゃないし。」

あ、今刺さった。
ちょっと、辛い。

「あ、私トイレ行ってくる。」

凪は教室の前のドアから走って逃げた。

自分で言って、自分で傷付いてるのとか本気で馬鹿だ。

涙出てきそう。





「凪ちゃんて、鈍感?」

「みたい。」





自分でクラスの女子達についた小さな嘘。

それを拓海が聞いていた事は、凪は気付いていなかった。



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