カラフル

当日の逃避




散々泣き明かして気が付いたら朝だった。

夢見悪い。
出来るなら学校休みたい。

が、文化祭委員の凪は何があっても休めるような状況では無かった。

「……行ってきまーす…。」

家族の暖かい声に送られて家を出る。

コートを着ていても寒いこの時期、朝の気温は半端じゃなく、歩く度に冷たい空気が刺さった。

「何でこういう季節に文化祭やるのかな〜。」

学校に講義してやりたいよ、全く本当に。

凪は赤い目を気にしながら、気づかれないように学校へと向かった。

拓海くんと会うのは気まずい。

流石に今日は学校に来るだろうし。



.
< 38 / 61 >

この作品をシェア

pagetop