カラフル
当日の逃避
散々泣き明かして気が付いたら朝だった。
夢見悪い。
出来るなら学校休みたい。
が、文化祭委員の凪は何があっても休めるような状況では無かった。
「……行ってきまーす…。」
家族の暖かい声に送られて家を出る。
コートを着ていても寒いこの時期、朝の気温は半端じゃなく、歩く度に冷たい空気が刺さった。
「何でこういう季節に文化祭やるのかな〜。」
学校に講義してやりたいよ、全く本当に。
凪は赤い目を気にしながら、気づかれないように学校へと向かった。
拓海くんと会うのは気まずい。
流石に今日は学校に来るだろうし。
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