カラフル

3日前の必然




「はい。」

拓海はコンビニで買った中華まんを半分凪に渡した。

「あ、有難う。」

「失恋パーティーとか言っときながらショボくてごめんね。」

「いえいえ!寧ろこれ貰っちゃってこっちこそごめんね、みたいな感じだよ!」

顔を赤くして手をぶんぶん振ってる凪が面白くて拓海は思わず吹き出した。

「くく……っ!」

「? どうしたの?」

凪は不思議そうに拓海の顔を覗き込む。

「いや、小室が可愛くて。」

「っ!」

「冗談だよ。」

拓海は凪の頭をぺし、と叩き帰り道を歩きだした。

凪も数歩それに続いた。





やばい。
絶対にやばい。

拓海は心の中で呟いていた。

隣にはあの小室凪が笑って、しかも一緒に歩いてるとか。

拓海は全くもって気まずい感じだった。



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