幸せの種
Epilogue
~千花へ~
これを読んでいるあなたは、もう大人になっていますか?
今の千花は、よく笑う、とても可愛い赤ちゃんです。
あなたのパパとママは、とても若かったの。
若くて、世間知らずで、何もできない高校生だった。
だけど、あなたを授かった時、ママはとても嬉しかった。
みんなに反対されても、絶対にあなたをこの世に送り出したかった。
色々辛いこともあったけど、あなたを見ていると、パパとの幸せな時間を思い出すことができたから。
ママの幸せの結晶が、あなたなのです。
ママはあなたに、千花という名前をつけました。
千という文字は、千尋……パパの名前から。
そして、いつか人生の花がキレイに咲くようにという願いをこめて。
これを読んでいる千花。
あなたが今、幸せだったら、ママも幸せです。
未熟なママでごめんね。
生まれてきてくれて、ありがとう。
~千花のママより~
【幸せの種・完】