このチャラ男一途につき…
「知らねえよ。人のせいにすんな。勝手に興奮してる吐季が悪い」
「あ、良いねぇ。口の悪さも【吐季】呼びも。ますます興奮」
「あっそ、じゃあ俺仕事戻るから。はい、本日の珈琲になりまーす。またの起こしをお待ちしてまーす」
「放置プレイ~。ひっどいなぁ、店員のテイクアウトは~?」
「コーヒー込みのセット料金1000円で買えると思ってたわけ?随分と安い査定されてんな俺」
「1000円だけじゃなかっただろ?」
「………」
「あれの価値こそ計り知れなくね?俺の一途さの結晶よ?」
「……もう、黙ってくんない?チャラいのウザい」
「……本心は?」
「くっそ悶えて仕事どころじゃなくなるわ、好きなんじゃボケッ」
「ククッ、本当欲情するわ。どんだけ可愛いの」
本当、そっちこそどれだけチャラさ発揮するわけ?
その都度一途さを垣間見てしんどいんだけど。
見た目通りのチャラさ良いなんて誰が求めた?
一途の矛先が自分だったら綺麗だなんて誰が思った?
ああ、全部自分だ。