このチャラ男一途につき…




「そんな落ち込むくらい俺との初体験に思いを馳せてたなんて、嬉しいねえ」

「いや、好きな相手と両思いってなったら必然的に結びつけるメインディッシュな感じっていうか」

「ブッ…あははは、メインディッシュ〜。クックっ、あ〜もう、照れも恥じらいもない。わざわざ取り繕う気もなくあけすけな巴…マジ最高」

「…俺が言うのもなんだけど女の趣味悪くない?一般的可愛い女子って前者の方だけど?」

褒めてくれるのは悪い気はしないけれど、決して自分が一般男子にウケる女子じゃないのは重々承知。

寧ろ自分なんかは規格外も規格外で変わり種の珍味に近いと思う。

だからってそれに合わせて可愛いを作る気は全くなく、それは例外なく吐季にも然り。

まあ、吐季からしたらそれが性癖擽るどストライクとか言うんだから、ワザワザ学習能力なく【巴ちゃん】をしようとは思わないけどさ。

でも、改めて客観的に見たら趣味悪いとしか…、

「周りの方が女の趣味悪いんだって」

「………」

何このイケメン。

思わず奇襲かけたくなるくらいにカッコいいんだけど。


< 43 / 79 >

この作品をシェア

pagetop