このチャラ男一途につき…
何がカッコイイって、キメッキメッにこっち見ながら口説き落とす様に言ったんじゃない感じが。
寧ろ、その目は、意識は、手に持ってたメニューと半々な状態で切り返された一言。
今のは確実に世の中の男女大半の反感を買う発言で、如何に自分の少数で変態かを明らかにした瞬間なのに。
「…変態」
「ん〜?本心は?」
「惚れ直しすぎて生理も止まるわ」
「ブッ…あははは、いいね。その勢いで止めっちゃってよ。これでも落とされたのは俺も一緒だしね」
「全然そう見えないけど」
「落ちてる落ちてる。遠足が雨天中止になった子供の失意の如く落ちてる。あ、ビールお願いねお嬢さん」
全然説得力ないし。
ってか、注文の時だけ紳士な愛想に切り替わってないか?
あ、ほらまさにそんな紳士対応とチャラいけれど見目麗しい姿に頬染めてるじゃんか女の子。
うっかり惚れるなよバイト店員。
声がワントーン上がって頬染めたの見逃して無いぞ。
なんて、心狭い思考は両思い故の独占欲からの嫉妬なのか、それとも女子の悲しい性である生理からの苛立ちか。
いや、両方だろう。
寧ろ、その生理が原因で落ち込む事になっているんだもんな。