このチャラ男一途につき…




分かってる。

「吐季、」

「ん〜?」

「テイクアウト先間違ってない?」

「フハッ、クックッ…本心は?」

「2人きりになりたいからさっさと持ち帰れ。抱きしめてキスしたいんじゃボケ」

「その本心曝け出すのが遅いんじゃボケ」

「っ……」

その、してやったりな笑顔と額を指先でトンッは反則。

何が辛いって…。

その片眉っ!

片眉下げてくしゃっと笑ってる顔好き!

じゃ…なくて。

切り返すなら…

「お互いさまなんじゃボ…」

「テイクアウト先間違ったのそっちだからな」

「へっ?」

「今更何を気遣ったんだか。貪欲ギラギラな目で良い子ちゃんされても焦らしプレイか嫌がらせにしか感じねえって」

ああ、流石に言い返せない立場の理解。

突きつけられる事で無意識な自分の判断が学習能力の無さに気付かされた。

これは良い子をして欲求を抑えた自分への嫌がらせであり不満であり。

こんな会話になる事さえ全て吐季の掌の上。

良い子ちゃんするなよ。と、その瞬間に言ってくれればいいものを。



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