キミに贈るあいのうた
第1章 始まり -10歳の留娃
私、風木留娃は三浦拓郎が好きだ。



♪キーンコーンカーンコーン♪

4時間目終了の『チャイムが教室に響きわたる、と同時に教室中にいつものざわめきが始まる。

机をグループに形にしながら喋ったり、白衣に着替えながらふざけあったりそんな中、

私は1人探し物をしていた。授業中に消しゴムを落としてどこに転がったのか

分からなくなっていた。

「んぅ~・・ないなぁ・・・確かここらへんにいった気がするんだけど。」

その消しゴムは妹に誕生日プレゼントでもらった大切なもの。

お気に入りだったのにな・・・

そのとき

『ゴツン!!!』

痛っっーい!!!!!

どうやら誰かの足に手が踏まれたみたいだった。

「ちょっと!!痛いじゃんよ~!!!」

「あっゴメンゴメン・・てか俺何した??」

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