羊だって、変るんです。
小鳥遊家は口型に家が建っていて、中庭の周りにはぐるりと廊下があった。
口型ではあるが、実際は玄関の反対側には蔵が立っていて、人が住む所は玄関を入って仏間までの三間と、その向かいにある三間と、その二階だ。
玄関を入って右は中庭に面した廊下と、壁を挟んで土間があり、土間はそのまま道場まで続いている。
仏間の向かいは台所で勝手口から外に出る事も出来る。
台所の隣が居間で、その隣が祖父の部屋になっていた。
廊下はガラス張りで、何処からでも中庭が見渡せる。