昼休みが終わる前に。


――唯人。


私はあなたが大好きでした。


もちろん3年1組のみんなは大好きだったけど、その中でも一番好きだったのは、あなたでした。


綺麗に整った顔をくしゃくしゃにして笑うところも、超がつくほどおしゃべりなところも、なんでもかんでもすぐ信じちゃう単純なところも、好きで好きでたまらなかった。


どんなときも笑顔で、明るくて、前向きで。


トレードマークの金色の髪が、その陽気な性格によく似合ってた。


存在自体がまるで燦々と輝く太陽みたいで。


あなたがそこにいてくれるだけで、私の世界はいつも明るかった。


梢田町の住民全員が友達なんじゃないかってくらい知り合いが多くて、道を歩いているとよくみんなが声をかけてきたよね。


休みの日は、よく近所の子供たちを集めては、公園でサッカーをやっていたよね。子供たちと笑いながらボールを追いかけるあなたの姿をベンチから眺めているのが、とても好きだった。




< 144 / 233 >

この作品をシェア

pagetop