昼休みが終わる前に。
そんな素敵なあなただから、老若男女問わずの人気者だったよね。特に女の子からの人気は絶大で、あなたに思いを寄せていた人はたくさんいた。
その中で、私を選んでくれてありがとう。最後の最後まで私の特別な人でい続けてくれてありがとう。
好きな人に好きだと言ってもらえて、私は世界一の幸せ者でした。
本来ならもう二度と会うことのできない人と、こうしてふたたび会うことができた。
名前を呼び合って、見つめ合って、抱き合って。
それができただけで、もう十分なのかもしれない。
抱き合っている間、唯人は一度も言葉を発しなかった。私も私で、何も言わなかった。涙だけが、時間とともに静かに流れていく。