昼休みが終わる前に。
【第4章】しおりの約束
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次の日の朝、泥のような眠りから覚めると、すでに10時を回っていた。
カーテンから透ける陽光の色合いからして、今日も暑い日になりそうだ。
昨日あのあと、時間が許す限り教室の出入りをおこなってみたけど、何度試してみても、やっぱり過去には戻れなかった。
もし私の予想が正しければ、たぶん今日一番最初に教室に入ったとき、ふたたびタイムリープが起こる。
……というより、起こってほしかった。
私は身体を転がすようにベッドから降りた。
二日連続で無理をしすぎたせいで、全身が筋肉痛のようにだるい。
重い足を動かして窓辺に近寄り、カーテンを開け放った。窓の外には、雲ひとつない澄み渡った夏の空が広がっている。
空を見上げながら、今日こそは、と思った。