ねぇ、
月曜日


「ねぇ、今日の時間割なんだったっけ?」


月曜日の朝一番。


まだ他に誰も来ていない教室には、暖かな太陽の光が入ってくる。


「一限は数学」


「うへぇ〜まじかぁ」


隣に座る彼を見ずに答えれば、嫌そうな声が返ってきた。


「ていうか、いい加減覚えなさいよ。入学してもう1ヶ月経つでしょ」


「お前が教えてくれるから覚える必要ねぇもん」


「まったく.....」


彼の言葉に呆れて見せてみるけど、心の中はドキドキが鳴り止まない。


「あーあー、暇だなぁ」


「じゃあもっと家でゆっくりしてればいいでしょ」


私は高校から結構遠くに住んでいて、電車の時間の都合でいつも朝早くに学校に来ている。


対して彼は徒歩10分の場所に住んでいるから、こんなに早く来る必要はないはずだ。


「んー.....家でゆっくりしてるより、ここでお前と2人きりで話してる方が楽しいし」


「えっ?/////」


「それにお前、いつもこの時間に1人じゃ退屈だろ?寂しがるお前のためを思った、俺の行動の結果だな」


「うざ」


ドヤ顔で言った彼に、私は思わず可愛くない言葉で返してしまう。


「あっ、今うざいって言ったなー?可愛くないやつー」


「そんなの分かってるし......」


ケラケラと笑う彼につい、マイナス思考がこぼれ落ちる。


「うそうそ、じょーだんだよ。お前が可愛いのは俺が1番よく知ってるし、自信もて」


「っ、は!?急に何言ってんの!?/////」


「ははっ、赤くなってる」


「うるさいっ!あんたが変なこと言うからでしょ!/////」


「はいはい、すんませんでしたぁー」


「思ってないでしょ!」


「思ってるよぉー」


今日も、いつもと同じように時間が経っていく。


何気ないこの会話、この時間が、
私にとって特別なことを、彼はきっと知らないんだろう。

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