読めない彼の愛し方
「…」
答えない諒。
「何で?って感じだよね。
諒が席を立った時に丁度連絡がきて
画面に出てたの。勝手に見てごめん。」
「…そっか。
ごめん。」
何で謝るの?
「ごめん。見たんだ。
茜は、俺の妹。」
…妹?
「…昨日夜飲みに行ってた。
そのまま家に泊めたんだ。」
「…本当?」
その言葉に諒の手が伸びて
抱きしめてくれた。
「本当だよ。
だから昨日は家に来たら駄目だって
言ったんだ。」
…そうだったんだ。
勝手に不安になって、
諒を信じられなくて、
諒を責めて、逃げて。
わたしは彼女で
彼の隣に居て、いいんだろうか。
「…いっぱいごめんね。
やっぱり、別れよう?」