読めない彼の愛し方
そこには諒が座っていた。
「ののか、お誕生日おめでとう。
生まれてきてくれてありがとう。」
久しぶりに見る彼の姿に
さっきあんなに泣いたのに
また涙が止まらない。
「…ど、して」
「俺が佳乃ちゃんにお願いしたんだ。
どうしても会いたくて。」
と、わたしのスマホを指差す諒。
そこには佳乃からLINEが。
【今の、ののかなら大丈夫だよ。】
「…佳乃。」
スマホを見ていると
「ののか。」
諒に呼ばれて、顔をあげる。
「ののか、好きだよ。」