読めない彼の愛し方


諒のシュークリームと
わたしのポテトスナック。
同じ袋に入れてもらいお店を出る諒。

「戻る?」
と袋をフリフリ。

…そんなことされると
ついて行きたくなっちゃう。

諒はただシュークリームを
早く食べたいだけなのに。

「…戻る。」

と、諒の手に繋がれに行く。

その手を握り返してくれることも嬉しい。


ああ、本当に惚れたものが負けって
その通りだ。


結局諒の家に帰る。


「先お風呂入ってきたら?」


彼の言葉に素直に従う。





お風呂に入って出てくると
諒はソファで寝ていた。

「ねえ、こんなところで寝たら
疲れ取れないよ。ベッドで寝たら?」


起こしても全然起きない。
今日この家に来てから
まだまともに会話すら出来てないのに。



そろそろ限界かもしれないな。



わたしが諒を好きすぎて
一緒にいると辛くなる時がある。



彼の気持ちが見えない。









「りょーうくーん。
おーい。起きて下さーい。」


しばらくすると目を覚まし
「風呂。」
と、そのままリビングを出ていった。




< 3 / 29 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop