俺にもっと溺れろよ。
......あぁ、マジで眠い。
そんなことを考えながらも、結構時間がギリギリで焦ってる。
いつもより早く歩いていたら、毎日学校に来る時間よりはだいぶ遅かったけど、なんとか校門はくぐれた。
これで、安心......。
でもマジ、危なかったわ。
いつもならこんなヘマしないのに......。
ほんと誰のせいで......こんなに......。
──え?
俺がおもっている人物は目の前にいた。
1人じゃないし......。
隣には男。
へぇ〜、結構、楽しそうに話してんじゃん。
......なんか、男の方顔赤くね?
その姿を見てると、急にピンときた。
──あぁ、こいつが昨日南に告白した男だなって。
なんとなくだけど......分かる。
まぁ、こんなわかりやすい反応誰でも気づくと思うけど......。
南は、告白されてなかったら、隣の男の好意には気づいてないままだろうな。
──気づかなくて良かったのに。
俺の立場で言えるわけないけど......。
いっつも俺がどこにいても気付くくせに。
......なんで今日は、俺に気づかないの?