俺にもっと溺れろよ。





*




そして、昼休みがやってきて。屋上へ。




「......あの!



今日の朝のあれはなんです...か?」




俺が思った通り、南は朝のことを聞いてきた。



なぁ。そんなの簡単に教えるって思ってる?




「......ん?あれって?」




また、片方の口角をあげる。



......困ってる。


けど、絶対自分からは、言ってあげない。




「......頭、ポンポン...です、よ」




そうやって自分の口で言うまで......。


最後の方めっちゃ声ちっさくなってるし。




「......って、お前が聞いてきたクセに、なに顔赤くなってんの?」




......顔真っ赤。


白い肌が、赤く染っている。



南は、意地悪する俺に......




「......先輩の意地悪!」




ごもっともなことを言う。



そうだよ、意地悪してる。


朝だってそう。



......でも、それは俺を......。




「......理由知りたいんだろ?



なのに、俺にそんなこと言ってもいいの?」




俺の言葉に何かを考えている顔をする南......。



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