俺にもっと溺れろよ。




明日も学校だったら......。

うん、先生に怒られる未来しかみえない。



まぁ、そんなことより!



ほんとに今日の朔先輩、どうしちゃったんだろ......。


だって、いつもあんなにクールな先輩がだよ!?



わたしの頭を......"ポンポン"ってしたんだよ!?



少女漫画の定番。胸キュンの定番!

全女子の憧れ。


それを......朔先輩に......。


思い出すだけで、顔が熱くなるのが分かる。



「......キャーーーー!」



足をバタバタしながら、思わず叫んでしまう。


下からは、「桃花〜!うるさいよ」って言う声が飛んでくる。


今日だけは、許して。お母さん!




わたしは、今まで恋についてよく分かってなかった。


だけど、朔先輩に恋してわかったよ。


恋ってこんなに楽しいんだね。



最初は、朔先輩を見るだけで幸せに気持ちになったし、挨拶を返してもらったときは、目眩が起きそうなぐらい嬉しかった。


そこから、一緒に帰ったり、昼休みにお昼ご飯を一緒に食べたり、夢かと疑うぐらい幸せな日々を過ごした。



恋って、こんなに人を幸せにするんだね。



今のこの関係も十分すぎるぐらい幸せ。



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