俺にもっと溺れろよ。


先生、ごめんなさい。

今日は、許してください。


「......うわぁ〜ん、風ちゃん」



その暖かさに、さらに涙が止まらなくなる。



「はいはい、思う存分泣きなさい」



包容力ありずきない?いいお母さんになりそう。

わたし、風ちゃんがいなかったらもうとっくに心が折れてたと思う。






*

*



「......桃花?ちょっとは落ち着いた?」



あれから、どれだけ泣いてたんだろう。

時計を見ると、もう1時間目は始まってしまっている。


もう、この3日間ずっと泣いてるのに、涙は全然枯れないや......。



「......うん、ごめんね。


あと、ありがとう......風ちゃん」



...........本当にありがとう。


風ちゃんには、いつも助けられてばっかだ。



「いいって、そんなの。


で、何があったのよ?」



風ちゃんには、ちゃんと話さないと。




「あのね......」



あの日、朔先輩が女の人と一緒にいて、親しげに話していたこと。


......彼女がいるって知らなかったことを話した。



「......それで、それ、でね」


話しているうちに、また涙が出てきた。


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